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高すぎても低すぎてもいけない?目標の設定方法教えます

バーチャル経営塾『2代目社長の生き残り組織再生論』

 

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高すぎても低すぎてもいけない?

目標の設定方法教えます 

 

 

経営計画を立てて目標を設定していても、いつも未達成に終わっていませんか?
この場合、決して努力を怠っているのではなく、目標が高すぎるのが原因かも知れません。
だからといって、何の努力もいらないような低すぎる目標では、個人も会社も成長しないでしょう。
このコラムでは、そんな微妙な目標設定の方法について学びましょう。 

高すぎる目標がいけない理由 

一般的に、壮大な目標を掲げて努力をすることは良いことだと思われています。
アスリートや有名企業家たちも、幼い頃から高い目標を掲げて努力してきたという話をよく耳にします。
しかし高すぎる目標設定には大きな落とし穴が隠されているのです。 

何をすればよいのか分からない 

高すぎる目標は、そこに至る過程を想起させることができません。
極端な話、年商1億円の会社で、来年は1,000億円を目指そう!と言われても現実味はないでしょう。
イメージできないことを達成することはできません。 

中にはこういう人もいるかも知れません。
「思い切って大きな目標を立てさせたほうが奮起させられるのではないか」確かに、明らかに高すぎる目標を公言することで、あえて自らを鼓舞できるタイプもいます。 

・自分を鼓舞できる場合

 例えばボクシングの元世界王者モハメド・アリや、元ライブドア社長の堀江貴文氏などは、大言壮語で有名でしたよね。
しかしそれが有効なのは、一部の限られた場合に限られます。 

彼らが大きな目標を公言した裏には、世間からの注目を集めたり、競争相手への挑発だったり、もしくは高い目標を言葉にすることで、自分や周囲の仲間の闘争心に火をつける目的があったと思われます。 

・やるべきことが分かっているか

 そのような人も、そこに行き着くまでには小さな目標と達成を繰り返してきたはずです。
そのため、大きな目標を掲げても、そのために自分たちがやるべきことは分かっています。
しかしそのような背景がないにも関わらず、あまりにも現実からかけ離れた目標を設定しても成果は見込めないでしょう。 

自信をなくす 

高すぎる目標設定は、目標の達成率を下げることになります。
目標を目にした瞬間に「あ、ムリムリ」と拒絶反応を起こしてしまう人もいます。
それでも初めのうちは、何とか達成しようと懸命になる人もいるでしょう。 

しかし高すぎる目標設定のせいで目標の未達成が続くと、「自分には能力がないのではないか」「考えが甘いのではないか」と自分を責めるようになります。

そしてそれが続くと、「どうせやっても無駄」「頑張るだけバカらしい」という諦めモードになるのです。
そうなると、普段の仕事にも無気力になるため、逆に業績を下げることにつながる恐れもあります。 

経営陣に対する不信感 

目標設定が正しく行われないと、人事評価にも影響を及ぼします。
目標を達成することとボーナス査定が結びついている会社も多いですから、そのような場合は獲得できるボーナスが低くなってしまいます。 

自分の努力不足やミスで目標が達成できない場合は納得もできますが、そもそも目標自体が非現実的なものであった場合、社員は経営陣に不信感を持つようになるでしょう。
「恨み」や「蔑み」の感情を強く抱く人もいます。そうなると、なおさら業務の生産性を落とすことになりかねません。 

未達成が常態化し、他人事に 

高すぎる目標のために未達成が続き、無気力に陥ると、恐ろしいことに目標の未達成が常態化してしまいます。
自分や自社の能力に対する自己評価が下がってしまうのです。 

ここまで深刻化してしまうと、モチベーションを高めるのは容易ではありません。
いくら会社で経営計画を立てても、自分には関係のない「他人事」だと捉えてしまっているからです。
実際にこのように無謀な目標設定がやる気を蝕んでしまったケースは多く、こうなると外部の専門家を活用した抜本的な改革が必要になります。 

高すぎる目標設定は、突き詰めるとこのような「他人事」の雰囲気へとつながる悪手の典型なのです。
こうなる前に、正しい目標設定ができるようにしなければなりません。 

低すぎる目標がいけない理由 

高すぎる目標設定がダメな理由を見てきましたが、同じように低すぎる目標設定もダメです。理由を見ていきましょう。 

成長しない 

ストレッチのない目標は組織を成長させません。何の努力もせずに達成できてしまうような目標は、立てる意味がないでしょう。
計画など立てずとも、今までどおりのことをしていればいいからです。 

仮に目標を達成したところで、達成感も味わえないでしょう。これでは働きがいが生まれるわけないのです。 

業績が最大化しない 

たとえ去年より高い売上目標だとしても、努力を要しない目標なら成長はありません。
成長しない企業は、運良く業績が伸びる年があったとしても必ず頭打ちするはずです。
業績を最大化しようとしたら、「努力しないと達成できなそうな目標」を設定することが必要です。 

創意工夫が生まれない 

「必要は発明の母」と言います。目標を達成したくても知恵やリソースが足りない時に、イノベーションは生まれるのです。 

「努力しないと達成できなそうな目標」を設定することで、仕事の中に創意工夫が生まれ、それが会社の生産性を高めるることにつながります。
もちろんそのような仕事には働きがいがあり、個々のモチベーションも維持することができます。 

正しい目標設定の方法 

難易度は徐々に引き上げていく 

ここまでに何度か説明しましたが、正しい難易度の目標は「努力しないと達成できなそうな目標」です。
何もしなくても達成してしまうポイントと、どうやっても達成不可能なポイントの間にあります。
その組織や個人によって、正しい目標の位置は変わります。

計算して決める類のものではなく、どちらかというとアート・経験則的な微妙な決断になります。 

ここで重要なのは、いきなり高い難易度の目標を設定してはいけないということです。
子どもに勉強を教えるときでも同じですが、いきなりレベルの高いことをさせるのは無理です。
まずは低いレベルの目標を達成し、少しずつ高いレベルに引き上げていくのが良いでしょう。 

目標を細分化して1個ずつ達成していく 

もし、高すぎる目標設定で自信喪失状態になっている場合や、低すぎる目標設定で成長が止まっている場合、適度な目標を立てたところで急にやる気を出せるわけでもありません。
こういうケースはある程度時間をかけて少しずつ変えていくことが大事です。
そのためにおすすめなのが、すぐに実現できる目標を数多くこなすことです。 

・ドーパミンでやる気を目覚めさせる

 人間の脳には、目標を達成すると放出される脳内ホルモン(ドーパミン)があります。ドーパミンを感知すると、人間は快感を得ます。
「達成感」と言い換えてもよいでしょう。このドーパミンは小さい目標でも放出されるので、すぐに達成できる小さな目標を繰り返し達成していくことで、達成感を感じることができるのです。 

また小さなことでも数多くの目標を達成していくことで、「自分でもやれる」「やりたい!」という意識を作っていきます。 

・小さな目標の達成が自信につながる

 さきほどの堀江貴文氏もこう言っています。
 "いきなり大きな目標には到達できません。
一つ一つ身近な目標を達成していくことで、俺の思っていることは全部できるのだという自信をつけていって、さらに次の目標に向かっていくことだと思います。
この成功体験の積み重ねが大切なのです。"
 出典:堀江貴文の名言格言|目標を達成する方法 

さいごに 

いかがでしたか?最終的な目標を達成するには、細分化した小さな目標を達成していくことが重要だと、認識いただけたかと思います。 

「目標が達成できない、目標が高すぎるのだろうか…」そう悩んでいる社長は多いのですが、そういう方に限って、小さな目標の設定やフィードバックを実施していないケースが目立ちます。
ぜひここで取り上げた方法を実践して、目標達成が常態化するような強い組織を目指してください。